「異変を感じた」販売員 流れ着いた街角、消えた風景

 新型コロナウイルスは人々の生活だけでなく、街の風景も一変させた。政府が感染拡大防止の対策を取り始めてから3カ月。25日にすべての都道府県で緊急事態宣言が解除されたが、大阪・梅田の街角で人の流れを見続けた男性の目に、この間の変化はどのように映っていたのか。

 「いつもの風景が戻ってきたな」。25日朝、JR大阪駅と阪急大阪梅田駅をつなぐ横断歩道に、信号が青になるたび人があふれ出す様子を見て、男性(60)はつぶやいた。売り上げがホームレスの人たちの収入になる雑誌「ビッグイシュー」の販売員で、昨年5月から週6日、朝から夕まで阪急百貨店前の歩道に立ち続けてきた。

 異変を感じ始めたのは2月下旬。そのころ政府がテレワークや大規模イベントの自粛を呼びかける感染拡大防止の基本方針を発表。休日には扇形に膨らんでいた信号待ちの人ごみが小さくなり、にぎやかな中国人観光客の姿が消えた。

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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