「知人から薬」眠らされ…性犯罪被害相次ぐ 潜在化しやすく、自分責める傾向も(西日本新聞)

 福岡市で昨年起きた連続準強制性交事件で、福岡中央署は12日、女性4人に睡眠作用のある薬を飲ませ乱暴したなどとして、準強制性交、わいせつ目的略取、監禁などの疑いで、福岡市東区の会社役員の男(45)を逮捕、起訴し、捜査を終結したと発表した。署は女性5人の被害を確認し、裏付けの取れた4件を立件した。 【画像】性犯罪は女性に落ち度?県警の対策炎上「的外れ」「偏見」  署によると、男は昨年11月11~22日、同市内で10~20代の女性4人に睡眠薬を飲ませて意識を失わせ、車でホテルに連れ込み暴行。うち1人に、全治1週間のけがをさせるなどしたとされる。男は黙秘している。

 男と被害女性はいずれも知人同士。昨年11月に10代の女性1人が別の警察署に被害を申告し、捜査を開始。捜査関係者によると、男は病院で処方された薬を女性の飲み物に混入するなどしていた。  性犯罪に悪用される薬物は「レイプドラッグ」と呼ばれる。警察庁によると、全国で睡眠作用のある薬を使った性犯罪の摘発件数は昨年43件で、2014年の23件からほぼ倍増。薬の影響で被害者の記憶が抜け落ちることなどから被害が潜在化しやすく、摘発は氷山の一角との指摘もある。 (小川勝也)

レイプドラッグ被害相次ぐ

 睡眠薬などのレイプドラッグを使った性犯罪の摘発が増える一方、睡眠薬の作用で記憶が失われている間に証拠もなくなり、立件が難しいケースも少なくない。被害そのものに気付きにくく、潜在化しやすいのも特徴だ。知人や会社の同僚などとの食事後に被害に遭う事例もあり、身近な人の“裏切り”に苦しむ人もいる。専門家は「知り合いに対しても性善説ではいられない時代」と語る。  「飲みに行ったが途中の記憶がない」。準強制性交罪などで起訴された40代の男から被害を受けた女性は、周囲にこう打ち明けた。男とは知人関係で「こんなことをする人と思わなかった」と憤っているという。  内閣府の調査(2017年度)では、無理やり性交される被害に遭った男女164人のうち、加害者が交際相手や配偶者、同級生や会社の上司・同僚など「顔見知り」と回答したのは約8割に上った。  警察庁によると、10~19年に摘発した薬物を使った性犯罪事件(355件)で、被害者の8割は20代以下。福岡でも同じ傾向だ。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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