「私と彼の生き方知って」 仙台の男性カップル、婚姻届に込めた思い

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根津弥 吉村美耶

 仙台市太白区の男性カップルが6日、区役所に婚姻届を出した。日本では同性婚が法制化されておらず、受理されない見通し。同性婚を認めないのは憲法違反だとして、14日にも、婚姻届の受理命令を出すよう仙台家裁に家事審判を申し立てる。「(性的)マイノリティーが(婚姻)制度の枠から外れている現状を受け止め、社会が変わってほしい」と訴える。

 婚姻届を出したのは、「多様な性」をテーマに活動する任意団体「にじいろCANVAS」の共同代表を務める小浜耕治さん(61)と、パートナーの男性(79)。30年近く、市内で同居しているという。

 小浜さんは6日に記者会見を開いた。パートナーが今後、大きな病気などにかかった際、家族として認められず、病状の説明を受けたり、パートナーの代わりに意思決定したりできない可能性があると説明。「一緒に住むマンションの相続も心配だ」として、婚姻届を出すことにしたという。

 家事審判では、同性婚を認めないのは、幸福追求権を定めた憲法13条のほか、「法の下の平等」を保障した憲法14条、婚姻の自由や平等を定めた憲法24条などに違反すると主張する方針。

 同性婚を巡っては、同性カップルらが国を訴えた訴訟の判決が全国5地裁で出された。いずれも国への賠償請求を退けたものの、同性婚を認めないことについては、「違憲」と「違憲状態」が各2件、「合憲」が1件と判断が分かれた。(根津弥、吉村美耶)

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 小浜さんはこの日午前10時ごろ、区役所の戸籍住民課を訪れ、自身と同居するパートナーの男性の婚姻届を区役所職員に手渡した。

 職員からは、受理するか否か…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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