「納体袋」年10枚→1日300枚、それでもコロナ第7波で足りない

 新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の遺体を納める袋を「納体袋(のうたいぶくろ)」という。ウイルスを通さない特殊な構造の納体袋を製造する会社は全国で数社しかないとされる。感染拡大の「第7波」で9月2日には全国の1日あたりに公表された死者数が過去最多の347人となり、納体袋の生産が追いつかない状況だ。

 納体袋は元々、検視や司法解剖の対象となる遺体の保管などに使われてきた。コロナ禍に見舞われた2020年、国は新型コロナに感染して死亡した人の遺体の処置に関するガイドラインを公表。感染防止の観点から「(ウイルスや液体を密封できる)非透過性の納体袋に収容すること」を推奨し、遺族が死者の顔を見られるように顔の部分が透明な袋がよいとした。

 札幌市医療器具販売「川尻工業」も納体袋を製造する会社の一つ。同社が納体袋を開発したのはコロナ禍前の10年。きっかけは警察関係者からの依頼だった。

 遺体をポリエチレン製の透明…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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