「緊急地震速報で人は動かない」 能登の地震から見えた教訓とは

 スマホ緊急地震速報が鳴ったとき、つい画面に見入ってしまった、何もできずに固まってしまった――。そんなありがちな経験を裏付けるような調査結果がまとまった。

 調査したのは、同志社大学の中谷内一也教授(社会心理学)。5日に震度6強を観測した石川県能登地方を震源とする地震で、揺れの大きかった石川県富山県新潟県上中越地域の1620人を対象に、緊急地震速報を受信した後の行動をオンラインで尋ねた。

 すると、8割にあたる1293人がスマホなどの携帯電話で緊急地震速報に気づき、うち1061人は揺れ始める前に受信していた。

 しかし、「まず何をしたか」を尋ねると、「携帯電話の画面を見る」が37・0%。「揺れを身構えて待つ」22・4%、「ただ静観している」10・6%と続いた。

 さらに「次に何をしたか」でも、「揺れを身構えて待つ」が32・4%を占め、「ただ静観している」も13・8%あった。

 「危険がないか周囲をチェックする」は17・8%。机の下に潜るなど「身体の安全を確保する」は5・9%、「頭を守る」は1・5%にとどまった。1ケタ台だったこの二つは「まず何をしたか」でも少なく、具体的な行動を取った人は少数派だった。

記事後半では、調査から見えてきた「備えの大切さ」とその理由を紹介しています。

 つまり、せっかく事前に緊急…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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