「苦しむ人に手を」 娘奪われた父、中学生へ伝える助け合う大切さ

 11年前に3歳の娘を殺害された父親が、佐賀県みやき町の北茂安中学校で6日、自身の体験を生徒らに語った。「周りに苦しんでいる人がいたら手をさしのべて」とお互いに助け合うことの大切さを訴えた。

 講演したのは、清水誠一郎さん(51)。長女心(ここ)ちゃん(当時3歳)は2011年3月3日、熊本市でスーパー内のトイレに一人で向かったあと行方が分からなくなり、翌日に遺体で発見された。犯人は男子大学生だった。

 清水さんは当初、無事に戻ってくると信じていたという。だが、対面したのはまな娘の遺体。「(その時から)思い出すことができず、気が付けば自宅に帰っていた」と、当時を振り返りながら語った。

 事件後、インターネット上で「がんばって。生きて」と支えてくれる言葉をたくさんもらった一方で、「トイレに一人で行かせたのが悪い」などの中傷を受けた。家族を守れなかったという自責の念で思い悩み、一時は夫婦と残されたきょうだい3人で一家心中も考えたという。

「生まれついての悪人はいない」

 そんな状況の中で、自分たち…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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