「英語話せない」先生も奮闘中 小学校、来年度から正式教科(西日本新聞)

 来年度から小学校5、6年生で英語が正式教科となるのを前に、教える側の先生も自身の英語力を上げようと奮闘している。8月、大手英会話教室が福岡市で開いたセミナーには、九州各地から小学校の教員が集まり、実践を交えながら授業で使える英語を学んだ。

 「Let’s read today’s goal together.(今日のめあてをみんなで読みましょう)」

 8月下旬、英会話教室のイーオンが福岡市・天神で主催した「指導力・英語力向上セミナー」には小学校の教員31人が参加した。

 「I liked your presentation!(良い発表でした)」

 イーオンの講師が英語で授業を進める時に使う「クラスルームイングリッシュ」を教えながら、ほめる時はあえてゆっくり英語を話す方が伝わりやすい、指示は簡潔に短く、などとアドバイス。教員たちは2人1組になり、練習した。

 小学校では来年度、新学習指導要領が導入され、これまで5、6年生で行っていた外国語活動が通知表の評価対象の「外国語科」となり、外国語活動は3年生からに早まる。先生の中に英語指導法を学んだことがない人もおり、イーオンは2016年3月、東京、大阪で小学校教員向けの無料英語セミナーを開始。昨年までに延べ390人が参加した。福岡では17年にスタートし、延べ90人が参加している。

 熊本県御船町から参加した男性教員(64)は昨年は定員超えで参加できず、今年初めて参加。普段は小学校高学年の英語の授業を中心に受け持ち、「英語は好きだけど、単語がなかなか出てこない」と話す。毎朝、出勤前に自宅で英会話のラジオ講座を聴いてから出勤している。

 鹿児島県薩摩川内市の公立小で4年生を教える女性教員(29)は新幹線で福岡に駆け付けた。「英語ですぐに反応できないので、英語力をもっとつけたい」。夏休みは中学校の英語教諭の2種免許状取得に向け、大学の集中講義も受講した。「免許を取るのには時間がかかりそうだが、頑張りたい」と話した。

 イーオン九州本部によると近年、英会話スクールに通う教員は増えている。九州で同社のスクールに通う教員のうち、62%が小学校教員。セミナーに参加した福岡県太宰府市の女性教員(36)は、「英語が話せないという悩みを持っている先生は多い。自分も苦手だが、外国語指導助手(ALT)の先生と積極的にコミュニケーションを取るなどして、上達していきたい」と話した。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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