「詐欺じゃない」25万円いったん払ったが…店長は通報

 コンビニで25万円の電子マネーカードを買おうとした客に声をかけ、「詐欺ではない」と言われても通報して被害を防いだとして、福岡県警行橋署は3月19日、行橋市のセブンイレブン行橋延永店長伊藤里織さん(45)に感謝状を贈った。

 署と伊藤さんによると、2月27日未明、北九州市若松区の60代の男性が、パソコンで開いたウェブサイトに勝手に「会員登録された」と出たため、退会しようと連絡先に電話したところ、25万円分の電子マネーカードを買うよう指示されたという。

 男性は、同日午前11時ごろ、同店に購入に訪れた。金額の大きさや話の内容から、伊藤さんは詐欺だと思い、事前に署から配布されていた防犯のチラシなどを見せながら男性に購入しないよう声かけをした。だが、男性は「ネットで買ったものの支払い。詐欺ではない」の一点張りで、いったんは代金を支払ったという。

 伊藤さんは、店には署員が時折立ち寄り「気軽に連絡し、対応は任せて」と言われていたことを思いだし署に通報。署員が駆けつけ、男性も詐欺だと納得し、返金を受けて笑顔で店を後にしたという。

 伊藤さんは「詐欺でないと強く言われたが、金額が大きいので署に電話した。詐欺ではないのかもしれないとの不安もよぎったが、被害を防げてよかった」と話した。

 署によると、管内でコンビニ店員が被害を防いだ同様の事例は、昨年は4件あった。今年は伊藤さんの対応で既に4件目という。(小浦雅和)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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