「車ぶつかり頭にきた」 あおり後の殴打、容疑者供述

 茨城県守谷市の常磐自動車道で、あおり運転を受けた後に男性会社員(24)が殴られ負傷した事件で、傷害容疑で茨城県警が逮捕した会社役員の宮崎文夫容疑者(43)=大阪市東住吉区桑津1丁目=が、車を止めさせた後に男性を殴った理由について「車をぶつけられたので頭にきて殴った」という趣旨の供述をしていることが、捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者などによると、男性会社員は無理やり停車させられた後、窓から宮崎容疑者が手を入れてきたため防御しようとした。この際、はずみでブレーキが緩み、宮崎容疑者が乗っていた車と接触したとみられるという。

 茨城県警によると、宮崎容疑者の逮捕容疑は、10日朝、守谷市の常磐自動車道上り線で、男性会社員の乗用車をあおった後、前方に割り込んで停車させ、「降りてこいや。殺すぞ」などと怒鳴りつけて顔を複数回殴り負傷させたというもの。

 宮崎容疑者が乗っていた車は、7月21日に横浜市内のディーラーから定期点検の代車として3日間貸し出されたもので、期限を大幅に超過した事件翌日の8月11日に、代理人が後部がへこんだ車を返却した。捜査関係者によると、宮崎容疑者は車を返却後、東京都内で借りた米国製のレンタカーを使っていたという。宮崎容疑者は18日午前、大阪市内の自宅マンションから出てきたところを逮捕され、19日未明に県警取手署に移送された。

 また、宮崎容疑者をかくまったとして、会社員喜本(きもと)奈津子容疑者(51)も犯人蔵匿・隠避の疑いで逮捕されている。喜本容疑者は19日朝、大阪市から取手署に移送され、その後女性留置所がある牛久署に移された。

 県警によると、宮崎容疑者と喜本容疑者は交際中で、同じマンションの別の部屋に住んでいた。

 喜本容疑者は宮崎容疑者が指名手配中であることを知りながら自室にかくまい、コンビニなどで食事を購入して提供した疑いがある。捜査関係者によると、容疑を認め、守谷市の事件現場で宮崎容疑者が被害者を殴打するのを撮影していたことも認めているという。県警は宮崎容疑者の暴行を止めなかったとして傷害幇助(ほうじょ)などの疑いも視野に、慎重に調べている。

 7月23日午前、静岡市と愛知県岡崎市でもあおり運転などの被害に遭ったとして110番通報があった。両県警がドライブレコーダーの記録を調べた結果、宮崎容疑者が乗っていた代車のナンバーと一致。県警は、静岡、愛知の両県警と連携し、関連を調べている。


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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