「迷惑か」「でも心配」豪雨被災地、ボランティアの葛藤

 豪雨により甚大な被害がでた熊本県南部の被災地は18日、2度目の週末を迎えた。新型コロナウイルス感染防止のため、ボランティアの募集対象が県内に限定される中、首都圏から迷いながら実家の片付けに帰ってきた人もいた。県内でより多くの人手を集めようとする工夫も始まっている。

母親の反対、押しのけて片付け

 球磨(くま)川流域で大きな被害があった熊本県芦北(あしきた)町の集落では、18日、民家の泥をスコップですくい出す男性(41)の姿があった。東京都内の会社に勤めているが、仕事を休んで12日から実家の片付けを手伝っている。

 実家は4日未明の豪雨で1階が浸水し、家財道具や車が流された。男性はテレビで被害を知り、午後になってようやく家族全員の無事を確認できた。

拡大する3人が亡くなった土砂崩れ現場付近には、流されてつぶれた車が残されていた=2020年7月18日、熊本県芦北町、藤脇正真撮影

 すぐに戻ろうと思ったが、都内のコロナの感染者が連日100人以上確認されていた。「戻ると近所に迷惑をかけてしまうかも」と悩み、母親(71)からも反対された。でも、家族が心配だった。「顔を見たいし、直接見ないと状況がわからない」と帰ってきた。

 集落を歩く時は持ってきたフェ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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