柏樹利弘、中川史
昭和のスポ根漫画「巨人の星」の主人公をもじった「長屋の星飛雄馬」を名乗る人物から、愛知県安城市の児童養護施設「なかよしこよし」に宛てたクリスマスプレゼントが20日、市役所の前に置かれているのが見つかった。「長屋の星飛雄馬」は10年ほど前から、クリスマスの時期に合わせて、愛知県の豊田市や岡崎市などの児童養護施設にプレゼントを贈っている。
市によると、20日朝に委託業者が清掃していたところ、宛名が書かれた段ボール箱を見つけた。中にはお菓子と、ミュージシャン矢沢永吉さんの自伝「成りあがり」が入っていた。市内の施設「なかよしこよし」にプレゼントが贈られるのは5回目。
春木恵美施設長は「クリスマス会にみんなで感謝して食べたい」と話した。
豊田市役所にも、「長屋の星飛雄馬」から児童養護施設「梅ケ丘学園」の子どもたちへのクリスマスプレゼントが届いた。菓子の詰め合わせ80人分と矢沢さんの自伝1冊で、19日午後8時ごろ、南庁舎の通用口に置いてあるのを警備員が見つけた。市が20日午後、施設に届けた。
市によると、同じ名前を名乗る人物からのクリスマスプレゼントは6年連続。矢沢さんの自伝について、添えられた手紙には「両親に恵まれない一人の少年が自分の夢を持ち努力して夢を叶えてスーパースターになる実話です(中略)ハンデを乗り越えてがんばる気持ちになって」と書かれていた。
愛知県岡崎市役所にもこの日、同様にクリスマスプレゼントが届いた。段ボール箱2箱が市役所の通用口に置かれているのが19日夕に見つかった。
市内の二つの施設宛てで、お菓子計160人分と矢沢永吉さんの自伝が入っていた。
2011年ごろ、「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」を名乗る人物から児童施設にランドセルやプレゼントが贈られる動きが全国各地に広がった。岡崎市では同年に「長屋の星飛雄馬」からプレゼントが届くようになった。カレールーやお菓子など、届くものはさまざまで、コロナ禍の昨年は消毒用アルコールジェルが届いたという。(柏樹利弘、中川史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment