「長崎くんち」の諏訪神社 7人の権禰宜全員が辞職届 宮司死亡受け

寺島笑花

 「長崎くんちの奉納踊」で知られる諏訪神社長崎市上西山町)の権禰宜(ごんねぎ)7人全員が神社に辞職届を提出したことが分かった。諏訪神社の顧問弁護士によると、宮司が亡くなったことを受けての対応だという。

 諏訪神社によると、辞職届が提出されたのは20日。神職見習いの出仕1人と用務員1人も同日付で辞職届を提出した。宮司不在のため、仮の形で受理されているという。

 今後、権禰宜が担っていた神社業務は、宮司の補佐役で権禰宜のまとめ役にもあたる禰宜(ねぎ)2人と出仕1人が担うことになる。人手不足により、お宮参りのおはらいなどの神事に影響が出る可能性がある。

 新しい宮司は神社の責任役員が人選し、神社本庁の任命で決まる。権禰宜も今後募集するが、いずれもめどは立っていないという。

 諏訪神社を巡っては、宮司に2021年8月、神社内でセクハラ行為をされたとして、女性が慰謝料1万円の支払いを求めて提訴。一方、「真実ではない」と否定する宮司も名誉を毀損されたとして女性を提訴。宮司を擁護する権禰宜らも上司にあたる禰宜から日常的にパワハラを受けたとして訴訟を起こしている。

 コロナ禍に加え、これら対立の影響で、奉納踊は3年連続で中止が続いていた。しかし、宮司が12日に死去。氏子の代表らは17日に奉納踊の通常開催を前提に準備を進める方針を明らかにしていた。(寺島笑花)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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