「FBIに振り込む」という客 行員は後悔から決意した

原田達矢

 特殊詐欺の被害防止に協力したとして、中京署は14日、りそな銀行千本支店(京都市中京区)で窓口業務を担当する中浜愛さん(29)に感謝状を贈った。過去に顧客が被害にあってしまった経験から、「出金の時は引き下がらずに理由を聞く」を徹底したことで、詐欺の未然防止につながった。

 署などによると、4月14日、70代の男性が同支店の窓口を訪れ、「FBIに25万円を振りこまないといけない」と話した。対応した中浜さんが確認すると、振込先は、京都市内の別の銀行の口座で、名義もFBIとは関係なかった。

 男性は、振り込み内容が書かれた英文のメールを機械翻訳して持参していた。その内容は、FBIを語る相手から「あなたがマネーロンダリングに関わった疑惑がある。回避したければ指定された口座に49万円を振り込め」というもので、脈絡がなく詐欺だと察知。その場で上司と相談して110番通報したという。

 中浜さんは以前つとめていた別支店で窓口業務を担当していた時、顧客が特殊詐欺にあってしまうという経験をした。顧客に遠慮してしまい出金理由をきちんと確認できていなかったという後悔から、「お客様を守るために怪しいと思ったら嫌がられても話を聞く」と心に決めたという。

 今回、男性は「いつも入金しているから」と慣れた様子だったが、「これは絶対におかしい」と説得。話を聞くうちに男性は「不安だった」と打ち明けたという。中浜さんは「出金を止められてよかった。少しでも不安に思った時は銀行にもぜひ相談してほしい」と話している。(原田達矢)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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