【速報中】各地で線状降水帯 関東でも3日にかけて発生の可能性

 大型の台風2号は2日午後、鹿児島県奄美市の東を東北東に進んだ。2日から3日にかけて、東海地方や四国地方など西日本から東日本の広い範囲で警報級の大雨となる可能性があり、気象庁は注意を呼びかけている。

 同庁によると、台風2号の中心気圧は2日午後3時時点で980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートル。今後、日本の南の海上を北東に進み、3日に温帯低気圧になる見通し。

 台風の近づいた沖縄県の各消防署によると、2日朝までに、強風にあおられて転倒するなど10人がけがをした。

 本州でも台風から暖かく湿った空気が梅雨前線に流れ込み、3日にかけて全国の広い範囲で雷雨を伴う激しい雨が予想される。

 2日午前には、高知県で、午後には和歌山県奈良県三重県、愛知県、静岡県で、それぞれ線状降水帯が発生した。同じ場所で非常に激しい雨が降り続いているとして、同庁は「顕著な大雨に関する情報」を発表して災害や洪水への警戒を呼びかけた。また、四国と近畿では引き続き2日夜にかけて、関東甲信地方では2日夜から3日午前中にかけて、線状降水帯が発生する可能性があるという。

 同庁によると、3日正午までの24時間予想雨量は多い所で、関東甲信・東海・四国250ミリ▽近畿200ミリ▽伊豆諸島150ミリ▽北陸130ミリ▽東北100ミリ。

【動画】風雨が強まる東京・銀座で行き交う人々=小林一茂撮影

 東海道新幹線は2日午後2時25分ごろ、豊橋―三河安城間に設置した雨量計が規制値に達したため、同区間の上下線で運転を見合わせた。その後、静岡県内の雨量計も相次いで規制値に達し、運転中止区間は東京―新大阪間全線に広がった。JR東海は午後7時25分ごろ、このうち東京―名古屋間については同日中の運転再開を断念し、途中駅で止まっている列車も運休とした。

 首都圏のJR線は、京葉線が強風の影響で午後3時35分ごろから約2時間にわたって運転を見合わせたほか、中央線特急「あずさ」は午後から運転を取りやめた。私鉄では、東急田園都市線西武池袋線でダイヤが乱れた。

 JR東日本千葉支社は3日も台風の影響が見込まれるとして、房総地域を走る内房線や外房線、総武線などについて、同日始発から夕方まで運転を見合わせるとしている。

17:30

神奈川や静岡などで7500軒停電

 東京電力によると、2日午後5時半現在、神奈川や静岡などの7県で計約7500軒の停電が発生している。神奈川県で約3270軒、静岡県で約1490軒、千葉、栃木、埼玉、山梨でも発生しているという。

18:00

静岡・敷地川の堤防決壊

 静岡県袋井土木事務所によると、2日午後6時ごろ、同県磐田市敷地で敷地川の堤防が決壊した。同事務所で復旧方法を検討しているという。

トヨタ、愛知県の2工場で生産停止

 トヨタ自動車は台風2号に伴う大雨で排水設備に影響が出たため、愛知県の2工場での生産を2日夕から夜にかけてやめることを取材に対して明らかにした。

 クラウンやカローラプリウスなどをつくる堤工場(豊田市)の2ライン、ランドクルーザープラドなどをつくる田原工場(田原市)の2ラインでの生産を停止する。生産停止による減産台数は公表していない。

 いずれの工場も週末は稼働していない。週明けからの生産については、状況をみて改めて判断するという。

16:20

敷地川が氾濫の恐れ 静岡・磐田に「緊急安全確保」 

 静岡県磐田市は2日午後4時20分、市内を流れる敷地川の一部で越水がみられるとして、豊岡東地区の411世帯1091人を対象に、緊急安全確保(警戒レベル5)を発令した。午後6時15分には、対象地域を流域の2万6011世帯、6万1186人に拡大した。

 市は、このまま雨が降り続ければ深刻な被害が発生する可能性があるとして、メールや防災無線などで、避難所や建物の高い場所への避難を呼びかけている。

 この地域では、昨年の台風15号の際にも敷地川が越水し、床上浸水などの被害が出た。

 同県袋井市でも同日午後7時10分、4877世帯1万1741人を対象に緊急安全確保を発令した。

15:35

京葉線が運転見合わせ

 JR東日本によると、京葉線は二俣新町―南船橋間の風速計が規制値を超えたため、2日午後3時35分ごろから約2時間にわたって東京―蘇我駅間で上下とも運転を見合わせた。青梅線も大雨の影響で一部区間で運転を見合わせた。

12:00

51基のダムで事前放流と発表

 台風2号の接近を受け、国土交通省は2日正午、中部や関西、四国、北陸地方などにある51基のダムで事前放流を実施していると発表した。大雨の前にダムの水を抜いて空き容量を増やす措置で、大雨の状況をみて今後、他のダムでも実施するかどうか判断する。

 同省は「雨が降っていなくても、河川の水位が上昇し、流量が増加する場合があり、警報などに留意してほしい」と呼びかけている。

和歌山県内に「緊急安全確保」

 大雨の影響で2日、避難情報で最も警戒レベルの高い「緊急安全確保」が和歌山県の海南市紀美野町、九度山町、広川町に出た。

 県は2日午後2時15分、和歌山市と海南市を流れる亀の川で氾濫(はんらん)が発生したと発表した。また、紀美野町と消防によると同町釜滝の真国川で、「人が流された」という通報が住民からあった。成人とみられるといい、消防が付近を捜索している。

 海南市内では中心部のJR海南駅付近が冠水。一部地域の住宅も浸水した。市によると、29カ所に避難所を開設し、午後1時時点で少なくとも10カ所に約50人が避難しているという。避難所になった海南保健福祉センター(同市日方)は1階が浸水し、避難した人が2階へ移ったという。

 和歌山県内では午後4時半までに、和歌山市の和田川▽海南市の日方川、加茂川▽紀美野町の貴志川▽湯浅町の山田川▽広川町の広川▽印南町の印南川▽みなべ町の南部川の各観測所で、氾濫危険水位を超えたことが発表されている。

岐阜県の土岐川が増水、中央道で土砂流入

 岐阜県内では2日昼ごろから激しい雨に見舞われた。県東部には土砂災害警戒情報が発表されている。

 同県多治見市などを流れる土岐川が増水し、瑞浪市釜戸町では氾濫(はんらん)危険水位を超えて一時は越水したが、大きな被害は確認されていない。

 また、中央道は中津川インターチェンジ(IC)―飯田山本ICの上り線で、切り土が崩れて本線に土砂が流入し、通行止めになっている。人的被害は確認されていない。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment