あの夏、広島・長崎を生きた10代 カラー化と日記でありのままに

 1945年の夏。広島、長崎でいつも通り過ごしていた子どもたちを原爆は突然、死に追いやった。

 被爆前の子どもたちの白黒写真に、人工知能(AI)技術と遺族らの証言で色を付けると、子どもたちの表情がよみがえった。

 被爆の前日まで日記をつけていた広島、長崎の10代の3人の写真をカラー化した。

 医学を学ぶ秋口明海(あけみ)さん(当時17)は日記に、恋や人はどう生きるべきかなどについて書きつづった。「人間の最大の宝は愛の心だ。愛なくして富が何になろう」――。ドストエフスキー作品に心打たれ、こう書いた2日後、長崎に原爆が落とされた。

 13歳だった森脇瑤子(ようこ)さんはあこがれの学校に入学したばかり。学校や友だちのこと、出征中の父への思いを日記に残した。

 熊本悦子さん(当時13)は勉強や家の手伝いに毎日大忙し。叱られても「失敗は成功の基」と日記に書いた。

 朝日新聞は家族から提供された子どもたちの写真を、早稲田大理工学術院の石川博教授の協力を得て、石川研究室が開発したAI技術を用いてカラー化した。

 森脇さんの兄の細川浩史さん(95)はカラー化された妹の写真を見て、目を見張った。細川さんが撮影した写真もあり「撮影時の妹の様子を思い出す」と写真に見入った。細川さんの長男の洋さん(64)も「瑤子さんのかわいらしさがよくわかる」と話した。(黒田陸離)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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