あの時、父が持ち帰った金属片は? B29、それとも…

【動画】喫茶店の壁に掛けられた金属片。1945年に墜落した米軍機の一部と伝わる=臼井昭仁撮影

 愛知県三河地方の山間部。ダム湖に近い一軒家に、大きな金属片が保管されている。太平洋戦争末期の1945(昭和20)年に墜落した米軍機の一部と伝わるものだ。果たして本当に米軍機の破片なのか。

 愛知県豊田市羽布(はぶ)町。羽布ダムがある三河湖の北、標高650メートルの山中に喫茶店「茶店こびそ」がある。平成の大合併前までは下山村だった地域だが、店のある集落は電気が通った1981年から、経営する原田まり子さん(62)の家族の1軒だけになっていた。

 木造平屋建ての店へ入ると、壁に掛けられた大きな破片が目につく。高さ1メートル、幅80センチの灰色の金属片の表面には「大東亜戦 B29米軍キ 下山村上空に落下 昭和20年三月」とある。

 「『三月』となっていますが消えかかっていた字を上書きしただけで、詳しいことは今に至るまでわからないままなんです」と原田さんは言う。

 半世紀前、三河湖の釣り客相手に民宿を経営していた父親が、客間に置いていた破片のエピソードを教えてくれた。

 父親が17歳だった45年、衝…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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