おばぁは予兆を見抜いた 島人の看取りに教わることは

それぞれの最終楽章・離島に学ぶ(1)

「きゅ~ぬふから舎」管理者 坂東瑠美さん 

 沖縄県・宮古島と橋でつながった人口約570人の池間島。面積は約3平方キロメートルで、四方はエメラルドグリーンの海に囲まれています。私はそこにある小規模多機能型の事業所「きゅ~ぬふから舎」で働いています。

 「きゅ~ぬふからしゃ」は、島の言葉で「今日も楽しいね」という意味です。実際のケアや看取(みと)りは島出身のスタッフや、利用するおじぃやおばぁだけでなく島のみんなでしていて、私はそこから日々「学び」を得ています。このシリーズでは、そんな学びを、みなさんにお伝えしたいと思います。

 初回は、2010年から約1年間利用した下地清一さん(享年86)です。当時私は、池間島に移住する前で、宮古島のクリニックで訪問看護師をしていました。「きゅ~ぬふから舎」を運営するNPO法人いけま福祉支援センター理事長の前泊(まえどまり)博美(67)が中心になり、ケアをしていました。

 清一さんには、妻と5人の子ど…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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