お茶農家が嘆く異変「経験が役に立たない」 適地が4分の1減る国も

 日本三大銘茶の宇治茶。静岡茶などに比べると茶葉の蒸し時間が短く、煎茶は濁りのない澄んだ黄緑色が特徴だ。その色に似合わず、飲むと奥行きのある渋みや香りがしっかりと広がる。

 宇治茶の歴史は鎌倉時代、中国から持ち込まれた種子を高山寺の高僧が育てたのが始まりとされる。その後、室町幕府に奨励され、産地として発展。織田信長豊臣秀吉千利休にも愛され、天下の宇治茶として名をはせた。

 その栽培は京都南部の山城地域を中心に今も続く。周囲に宇治川木津川が流れ、水はけの良い肥えた土と年間1500ミリほどの降雨に恵まれる。小高い傾斜のある地形は昼夜の温度差をもたらし、良質なお茶生産に欠かせない気候条件がそろう。

 「宇治茶は生産規模こそ大きくはないが、安定した高品質な茶を提供することで長く信頼を得てきた」。府茶業会議所の戸塚浩司事務局長は、先人らが紡いできた宇治茶の伝統をそう誇る。

 だが、宇治茶栽培の現場は今、変わらぬ味を守るための変化の中にいる。

 7年前のことだった…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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