お風呂並みの海面水温、シエスタ導入提案…「地球沸騰」の現実と要因

 「バス停で10分待っていただけで熱中症になってしまったという人もいた。クリニックを開いて7年目だが、重い熱中症の患者さんが次々来るようなことは初めてだ」

 東京都北区の「いとう王子神谷内科外科クリニック」の伊藤博道院長は、7月末の状況をこう振り返った。

 気象庁によると、7月の東京は、最高気温が35度以上の猛暑日が13日もあった。これまでは2001年の7日が最も多く、大きく更新した。最低気温が25度以上となる熱帯夜も今年は17日に及び、歴代4位タイになった。激しい暑さで体力を消耗し、夜も気温が下がらないため体が休まらない構図が見える。

 「支えられながら担ぎ込まれるような患者さんは、優先して診ないといけない。そうすると、通常の診療はどうなってしまうのか。新型コロナが大流行していたときのような恐怖感がある」

 暑かったのは東京だけではない。

 気象庁が平均気温を出すときに基準としている都市化の影響が少ない観測所のデータでは、今年7月には猛暑日が15地点でのべ37日、熱帯夜が138日記録された。1920年代は猛暑日がゼロの年もあったほか、熱帯夜も10~47日しかなかった。

 しかし、2000年ごろから顕著に暑い日が増えており、2018年には猛暑日が59日、熱帯夜が146日を記録。昨年もそれぞれ16日と129日あった。

 今夏の猛暑は、日本だけの現象ではありません。国連事務総長は「地球沸騰の時代が来た」と述べました。記事後半では、猛暑の要因と、温暖化による影響について掘り下げています。

 今年は、7月だけでなく、1月以降の上半期全体で平均気温が高かったのも特徴だ。

 特に3月は記録的な暖かさで…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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