ほぼ「密」、ビール片手大声で声援 札幌市で五輪競歩

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岡田昇、鈴木剛志、榧場勇太、角拓哉、能田英二、斎藤徹

 東京五輪の男子20キロ競歩が行われた5日の札幌市の目抜き通り沿いの歩道は、レースを見守る人でほぼ「密集状態」になった。新型コロナの感染の波が再び襲うなか、沿道での観戦自粛が呼びかけられたが、日本選手が優勝争いに加わる白熱したレース展開に、大声で声援を送る人もいた。

 発着点そばの札幌駅前通の歩道には高さ1・8メートルほどの黒い幕が張られ、スタートが見えないようにされた。発着点がのぞき見える大通公園に面した商業ビル「大通ビッセ」2階には、スタートの午後4時半に40人ほどが集まった。市内の30代会社員男性は「コースが決まった時からここで見ようと決めていた。地元に五輪が来たのだから少しでも見たかった」。

 大会組織委員会は北海道や札幌市の要請に応じ、競歩とマラソンで沿道での観戦自粛を呼びかけることを決めた。コースと歩道の間にバリケードを設けて空間をつくり、人が密集しないようにした。「感染自粛」のプラカードを持ったスタッフがあちこちに立ったものの、レース前からものものしい雰囲気に包まれた。

 レースが始まると、立ち止まる人が増えた。バリケードの前でスマホカメラを掲げたり、選手に拍手を送ったりする光景が外周1キロの沿道全域に瞬く間に広がった。スタッフの呼びかけを聞き入れる人はほぼいなくなった。

 北側の折り返し地点近くで観…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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