イタリア仕込みの声を披露 気鋭のテノール山本康寛

ロッシーニやドニゼッティなど披露

 テノールの山本康寛が、大津市の滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールでリサイタルを開く。ホール専属の声楽アンサンブルで力をつけ、現在はソロとして活躍。イタリア留学の成果を満を持して披露する。

 五島記念文化賞オペラ新人賞を2015年に受賞。同年9月から17年6月までの海外研修の場にイタリアを選んだ。「純粋で混じり気のないもの」を求めてオペラの本場へ渡ったが、日本で築き上げてきた美的センスとのズレにまず戸惑った。

 「一節の歌いまわしでさえ、自分が大事にしてきたものとイタリア人が心地よいと思うものが違う。民族性、感覚としか言いようがないのですが」。違和感を理性で抑え、「良いとされるものを丸のみして丸のまま吐き出す」作業に徹した。物足りなさを、ピタッとはまる結果が納得させたという。代名詞の高音に加えて中低音の充実も図った。

公演情報
12月5日午後2時、びわ湖ホール・大ホール。共演は森谷真理(ソプラノ)、園田隆一郎(ピアノ)。一般4千円、25歳未満1500円。ホールのチケットセンター(077・523・7136)などで発売中。

 今回の公演でその成果を発表す…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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