ウィシュマさん収容死、カメラ映像を国会で開示へ 与野党が合意

 名古屋出入国在留管理局の施設で3月に死亡したスリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の問題をめぐり、衆院法務委員会の与野党筆頭間協議が15日に開かれ、野党側が求めていた映像を公開することで合意した。死亡前の様子を記録した施設内の監視カメラ映像の一部を24日に理事らに開示する。

名古屋出入国在留管理局で収容中に亡くなったスリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん=遺族提供

 野党筆頭理事の階猛氏(立憲民主党)が明らかにした。出入国在留管理庁はこれまで遺族にのみ一部を公開していたが、24日に遺族に追加公開するのに合わせ、与党側が開示に応じた。映像は約6時間半に及び、終了後に内容について政府担当者との質疑応答をするという。

衆院法務委員会の筆頭間協議でビデオの一部公開に合意したことを説明する野党筆頭理事の階猛氏(立憲民主党)=2021年12月15日午後5時45分、国会内、小手川太朗撮影

 この問題をめぐっては、政府が8月に死亡の経緯に関する最終報告を公表したが、野党側が「報告書は不十分」として真相究明と再発防止のため、映像の開示を要求していた。階氏は記者団に「時間がかかったのは極めて遺憾だが、(再発防止のため)入管法の問題が少しでも前進することを期待して、この場に臨みたい」と述べた。

衆院本会議の傍聴に向かうウィシュマ・サンダマリさんの遺族ら=2021年5月18日午後0時49分、東京・永田町、福留庸友撮影

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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