ウォータースライダーで6針縫うけが スリル体感があだに 利用中止

井石栄司

 7月1日にオープンした堺市営プールのスライダーで4人が眉付近を切るなどのけがを負ったと、市が今月1日に発表した。カーブ手前の落差でバランスを崩して側壁にぶつかった可能性があるという。市は「改修が必要」として、二つあるスライダーのうち、事故が起きたスライダーの利用を7月10日から中止している。

 市によると、事故が起きたのは堺市南区の原山公園のプール。2020年9月にオープンする予定だったが、新型コロナウイルスの影響で遅れ、今季が初めての営業だった。スライダーは青と白の2本があり、事故が起きた白色のスライダーは高さが14・84メートル、全長は124・1メートルあるという。

 7月3日に40代男性が左眉付近を側壁で打つけがをした。この時は80キロの体重制限を超えていたことが原因とみて、営業を続けた。9日になって、小学6年の男児が左眉付近にすり傷を、40代男性が左眉付近を5針縫うけがを負った。

 製造業者が10日朝に調べたが、突起物などが見当たらず「バランスを崩して手が当たったことが原因」と判断。市は、利用者に胸の前で両手を組むよう注意を促すことで営業を続けることを指定管理者に認めた。

 だが10日にも40代男性が左眉付近を6針縫うけがを負い、市は利用中止を判断。業者の調査で、スリルを体感できるようカーブ手前に設けた60センチの落差でバランスを崩し、側壁にぶつかりけがをした可能性があることがわかったという。

 市はこの調査結果を待ったため、発表が遅れたとしている。市の担当者は「落差を小さくするなど、安全性を高めたい」と話した。(井石栄司)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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