ギラギラ、オラオラの松坂桃李 「狼に育てられた犬」に

 ギラギラして、オラオラ感があって――。公開中の「孤狼の血 LEVEL2」に主演した松坂桃李は、いつもと違うすごみを見せる。白石和彌監督らが指揮するシリーズ化にプレッシャーもあったと言うが、視界にはもう「次」が入っている。

松坂桃李さん=篠田英美撮影

 2018年に公開されるや、娯楽性と鮮烈な暴力描写で話題をさらった「孤狼の血」。日本アカデミー賞の4部門で最優秀賞を獲得し、続編の製作が決まった。

 ただ、一匹狼(おおかみ)の不良刑事である大上(おおがみ)は前作でヤクザに暗殺されたから、続編に役所広司はもう出ない。正直に言えば、記者は心配だった。シリーズ映画の常として第1作と比較されるのも仕方ないこと。でも、それがどうだ。第1作を超える続編になっている。

 松坂は、その会心作を一枚看板として引っ張った。「怪物のような役所さんに僕がなれるわけがないし、相当な重圧があった」と明かす。「ですが、現場に入って分かったのは、僕1人ではなく、みんなでやればいいということでした」。同世代や年下の鈴木亮平や村上虹郎がキャリア一番と言える存在感を見せている点も見逃せない。

(C)2021「孤狼の血LEVEL2」製作委員会

 演じた刑事の日岡は、大上に代わって暴力団事件を担当し、裏社会を統制していた。だが、粗暴なヤクザ上林(鈴木)が刑務所から舞い戻り、街の秩序が崩れていく。平成初期、広島にある架空の都市を舞台に、警察とヤクザ、マスコミを交えての暗闘が繰り広げられる。

 激しくもみ合うアクションシ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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