クルーズ船下船乗客「新鮮な空気うれしい」 体調不安、政府に不満も (カナロコ by 神奈川新聞)

 新型コロナウイルスによる肺炎の集団感染が起きたクル-ズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客らの下船が始まった19日、船から降りた443人の多くが横浜市が用意した15台のバスに乗って、横浜駅近くまで送り届けられた。ウイルス検査で陰性が確認され、2週間に及ぶ船内待機を終えて、待ちわびた帰路に乗客からは安堵と同時に、体調への不安や政府への不満などの声も漏れた。

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 「皆さんのおかげで感染せずに戻ってこられてよかった。新鮮な空気が吸えてうれしい」。横浜駅そばでバスを降り、ほっとした様子を見せたのは、藤沢市在住の男性(71)だ。長かった横浜港での船内待機を「とにかく感染しないように何回も手洗い、うがいし、体温を測った。平常心を心がけた」と振り返った。

 食欲の減退もあったといい、「帰宅したらちゃんとした日本食を食べ、休みたい」。一方で「感染者が増えているので陰性と分かった人は早く船から降ろしてほしい」と今も船内に残る乗客をおもんぱかった。

 下船の許可に「妻と涙が出るほど喜んだ」という金井塚晃さん(73)=静岡県=は「刑務所に入っているようだった。部屋の掃除、シ-ツやタオルの交換もなくつらかった。1時間でも早く下船したい気持ちだった」。都内に住む孫からの手紙が差し入れられ、励みにしていたという。

神奈川新聞社

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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