コロナ検査不正、新たに39億円の返還請求 大阪府は被害届提出も

岡純太郎

 新型コロナウイルスの無料検査事業で不適正な補助金申請が見つかった問題で、大阪府は28日、新たに府内5事業者で計39・1億円の不適正な申請があったと発表した。これまでの発覚分と合わせ、不適正な申請は、計81・9億円に上る。

 府は今年6~8月に355事業者を対象に調査を実施。書面で申請内容の再確認を求めた上で、立ち入り調査のほか、無料検査の受検者へ電話での聞き取りを進めた。

 府によると、不適正申請では、事業者が登録した検査所以外の福祉施設などで集めた検体を実績として報告したり、検査を受けていないのに受けたように書類を作成したりして、検査数を水増ししていたという。

 府は昨年11月~今年6月、外部からの情報提供を受け、補助金の申請額の大きい15事業者を対象にした1次調査を行った。その結果、7事業者で42・8億円の不適正な申請が判明。その後、調査対象を検査事業に関わった残りすべての355事業者に拡大して、今回の2次調査を実施した。

 府は1次調査で不適正な申請と認定した7事業者に、交付済みの補助金の返還請求を行っているが、約11億円は今も未返還となっている。今回の5事業者にも39・1億円全額の返還を求めており、応じなければ警察への被害届提出などの措置をとるとしている。

 府は2021年12月~23年3月にかけてPCR検査や抗原検査の無料検査事業を実施。370事業者が携わり、検査1件当たり最大で9500円の補助金が交付された。(岡純太郎)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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