“コーヒーハンター”の夢とは コロナ禍で生活激変(テレビ朝日系(ANN))

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 新型コロナウイルスの感染拡大による影響は、コーヒー業界にも及んでいます。コーヒー豆の産地が大きな打撃を受け、私たちが飲む1杯のコーヒーにも変化が起こるかもしれません。世界で活躍するコーヒーのプロが厳しい現実を明かしてくれました。  “コーヒーハンター”川島良彰さん。約20年前、アフリカ大陸の南東・マダガスカル島で、幻のコーヒー豆「マスカロコフェア」を発見した時、現地の人にコーヒーハンターと命名されました。その名の通り、川島さんは最高品質のコーヒーを探して世界中の農園を飛び回り、現地の生産者に栽培の指導も行います。2008年には自らハントしたコーヒーを提供するカフェ「ミカフェート」を設立しました。
 しかし、今年…。
 “コーヒーハンター”川島良彰さん:「(Q.緊急事態宣言の発令以降、店舗の売り上げは?)店舗の売り上げは大幅に下がりました。本当に打撃が大きかったです」
 そして、新型コロナウイルスの感染拡大は、川島さんのコーヒーハンターとしての活動に暗い影を落としています。
 川島さんは、今年2月にハワイに行って以降、半年以上、国外の産地に足を運んでいません。40年以上のキャリアのなかで初めてのことです。今年は、現地の生産者からサンプルを送ってもらい、豆の状態などをチェックすることしかできません。
 おいしいコーヒーが育つのは、標高が高く寒暖差が大きい原生林の生い茂る山岳地帯です。コーヒーハンターに求められる強靭(きょうじん)な体力を維持することも川島さんの大きな課題です。
 そして、中南米のコーヒーの産地では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が深刻になっていました。
 “コーヒーハンター”川島良彰さん:「(南米でコロナの流行が始まった4月以降)コロンビアとかブラジルは、ちょうど収穫期にまさしくコロナの真最中で、いまだにそうですけれど、そういうなかでブラジルなんかだと、貧しい州の季節労働者がコーヒーの産地に移動して収穫するというのが毎年のパターンで。ところが今、州をまたぐ移動が禁止されたために、労働者不足が起きている。だから、ブラジルでも今年、かなり収穫量が多いと見込まれていたが、『木に付いたまま乾燥してしまった』という農園が結構あったと聞いています」
 中米のパナマでは、15年以上にわたって川島さんと一緒にコーヒーを栽培してきた農園が、取引先との契約キャンセルを余儀なくされ、身売りの決断をしました。新型コロナウイルスが収束しなければ、この先、身売りを強いられる農園がほかにも出てくる恐れがあると、川島さんは心配しています。
 こうした状況のなか、コーヒーハンター、川島さんには実現させたい夢があります。
 “コーヒーハンター”川島良彰さん:「1800年代にハイチからハイチ革命で追われたフランス人が、キューバにコーヒーを植え始めたのがキューバのコーヒーの元と言われていて、その当時、植えた古い『ティピカ』という品種があって、3年間キューバに通い続けて、去年ようやく森の中に埋もれたフランス人の農園の廃墟を見つけまして、ティピカが残っていた。19世紀のティピカをキューバで復活させるプロジェクトを今、準備しています」

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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