シーサイドライン25m逆走し衝突、15人重軽傷 横浜

【動画】シーサイドラインが逆走し衝突する事故があった新杉田駅=杉本康弘撮影

 1日午後8時15分ごろ、横浜市南部を走る無人運転の新交通システム「シーサイドライン」新杉田駅(同市磯子区)で、列車が約25メートル逆走し、車止めにぶつかった。原因は不明。神奈川県警によると、15人がけがをし、そのうち6人が骨折などの重傷。命に別条はないという。

 運営会社の横浜シーサイドラインによると、列車は新杉田発並木中央行きで、5両編成。乗客は50人以上いたとみられる。ドアが閉まった後に、逆走したという。

 前から2両目に乗っていた横浜市金沢区の会社員青木健一さん(46)は「列車が動き出した数秒後に、ものすごい衝撃で止まった。前の車両には血だらけで倒れている人がいて、後ろの車両には顔から血を流している人もいた。子どもの泣き声が聞こえ、パニック状態だった」と話した。

 青木さんも衝撃で腕と足をポールにぶつけ、痛みがあるという。衝突から5分ほど車両から出られなかったという。その後、先頭車両から外に出られるとの車内放送が流れ、車外に出られたという。

 シーサイドラインは、1989年開業。新杉田駅と金沢八景駅(横浜市金沢区)の約11キロを結ぶ新交通システムで、運転士のいない完全自動運転が特徴だ。沿線には、横浜・八景島シーパラダイスや横浜市立大付属病院がある。

 営業中の自動運転の列車による事故では、大阪市交通局(現大阪メトロ)のニュートラム南港ポートタウン線で1993年10月、住之江公園駅に進入した列車(4両編成)が減速せずに60メートル暴走し、車止めに衝突。乗客約210人が負傷した例がある。

 大阪市交通局の事故調査委員会がまとめた最終報告では「ブレーキ指令系統の極めてまれな一時的障害」と推定したが、事故原因は特定できなかった。運輸省(当時)は事故後、市交通局に運行停止を命令。運行再開は1カ月半後だった。事故を受け、市交通局は運行状況を確認する「添乗員」を約6年にわたって運転席に乗せ、乗客の不安解消を図った。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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