ストーカー容疑で署交通課長の警部を逮捕 静岡県警逮捕は今年5人目

 静岡県警は6日、元交際相手の女性にストーカー行為をした疑いで、県警清水署の交通課長で警部の増井健吾容疑者(53)=静岡市葵区千代田5丁目=を脅迫とストーカー規制法違反容疑で逮捕し、発表した。増井容疑者は「逮捕には納得できない」と話しているという。

 県警警察官の逮捕は今年5人目。日吉知洋警務部長は「幹部職員がこのような事案を起こしたことは誠に遺憾。被害者と県民の皆様に深くおわび申し上げます。事実関係を調査の上、厳正に対処してまいります」とのコメントを出した。

 監察課によると、逮捕容疑は7月中旬ごろから9月下旬ごろまでの間、県内の30代女性に複数回にわたって連続して脅迫する内容などのメッセージを送信したというもの。「命が続く限り、所定の行動をとる」など、約2カ月間で百数十件を送信したという。

 女性は増井容疑者の元交際相手で、9月11日に県内の警察署にストーカー被害を相談。県警は同27日、増井容疑者に対してストーカー規制法に基づく禁止命令を出した。増井容疑者は逮捕前日の12月5日まで清水署で勤務を続けていた。命令後も勤務させたことについて、鈴木光弘首席監察官は「問題があるかどうかは、回答は差し控える」と述べた。

 県警では、7~8月に窃盗や住居侵入、覚醒剤取締法違反などの容疑で4人の警察官が逮捕され、うち3人が懲戒免職になった。1年のうちに5人が逮捕されたのは、この10年では、年間最多だという。

 相次ぐ不祥事を受けて、県警は首席監察官が各署を回って指導し、大原光博本部長が職員向けにビデオメッセージを配信したほか、外部講師による研修などを実施してきた。増井容疑者もこうした研修を受けていたという。

 それでも、5人目の逮捕者が出たことについて、鈴木首席監察官は「過去にない対策をして、効果は確実に浸透していると思う。しかし特効薬はなく、幹部の逮捕は残念だ。規律の徹底など、地道に対策を進めていく」と語った。(小山裕一)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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