テニス練習中に心肺停止「これは大変だ」 命を救った連携プレー

 【三重】津市南中央の古道公園内テニスコートで、練習中に急性心疾患で心肺停止状態になった70代の男性に対し、救急隊が到着するまで連携して的確な救命措置を取ったとして、市消防本部中消防署は、市内の男女5人に感謝状を贈った。

 感謝状が贈られたのは、テニスサークル参加者で第一通報者の青田容子さん(42)と通報や救急隊の誘導を手伝った杉野真由美さん(61)のほか、ともにテニスコート管理人の西村誠さん(49)と渕脇実博さん(71)、スポーツ施設管理会社員の松田充弘さん(55)。

 サークルでは、登録した人が連絡を取り合い、都合のつく人が日時を決めて集まっている。祝日だった10月10日は、6人が練習に参加した。

 午後2時半ごろ、青田さんは、70代の男性が水分補給に行ったまま戻ってこないことに気づいた。コート近くの荷物置き場を見にいくと、男性が倒れていた。

 「大丈夫ですか」と声をかけたが無反応。男性はいびきをかき出した。青田さんは「これは大変だ」と手を挙げ、「すみません!」と周囲に知らせた。

 仲間のひとりがコートの事務室に走り、青田さんは携帯電話で119番通報した。そばで元高校教諭の杉野さんが通報の手助けをした。「人が倒れたので救急車を呼んでください」という要請を事務所で受けた管理人の西村さんも、119番通報した。交代で帰るところだった管理人の渕脇さんは、自動体外式除細動器(AED)を持って現場に駆けつけ、胸骨圧迫を始めた。

 仕事が休みでテニスをしに来ていた松田さんも駆けつけ、「まずはAEDだろう」と倒れた男性に電極パッドを貼り付け、音声指示に従った。このとき、男性はしゃくり上げるような「死戦期呼吸」だった。AEDは身体状態を判定し、電気ショックを与えた。

 西村さんは、これまでも利用者の熱中症脳梗塞(こうそく)で救急要請をしたことがあり、これで3回目。救急隊がすぐにコートに入れるように、大会用観客席の入り口を開け、杉野さんも近くで救急車両を誘導した。

 救急隊が到着したとき、男性の心拍はすでに再開していた。三重大医学部付属病院に運ばれ、9日後に退院できた。男性は「おかげさまで助かりました」と、テニスコートにもお礼に来たという。

 11月14日に中消防署で開かれた表彰式で小菅聖志・消防署長は5人に対し、「救命の連鎖を切らさず(傷病者の)社会復帰につなげてくれた」と謝辞を伝えた。(菊地洋行)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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