ドカベン水島さん引退、新潟明訓も「チーム作り学んだ」

 高校野球漫画の金字塔「ドカベン」などで知られる新潟市出身の漫画家、水島新司さん(81)が1日、引退を表明した。水島漫画に学び、キャラクターを愛し、夢中になったゆかりの人たちは、惜しみつつも労をねぎらった。

 水島さんは所属事務所を通じ、「今日まで63年間頑張って参りましたが、本日をもって引退することに決めました。長年お世話になった出版関係者の皆様、漫画界、野球界、作画スタッフ、そしてなによりも作品を支えてくれた読者の皆様、本当にありがとうございました。これからの漫画界、野球界の発展を心よりお祈り申し上げます」とコメントを発表した。

 「何度も通して読むぐらい好きだった。いつかまた描いてほしかった」。そう惜しむのは、新潟明訓高校(新潟市江南区)の野球部元監督、佐藤和也さん(64)。ドカベンの主人公、山田太郎や岩鬼正美らが所属した「明訓高校」のモデルとなった同校で指揮を執り、春夏8回の甲子園出場を果たした。

 強烈な個性を持つ選手がまとまる「明訓高校」を参考に、「選手の良いところを出し合うチームにしよう」と取り組んだ。1984年の就任当初、すでに「明訓」が有名で、「モデルが実在することを知らしめたい」という思いもあったと振り返る。

 初の甲子園出場は91年。水島さんからドカベン全巻が寄贈された。その後は出場が決まるたび、電話で報告するようになった。水島さんは「大変な思いをして出られて、本当におめでとう。ぜひ勝ち上がって」と鼓舞してくれたという。「本当にありがたかった」と佐藤さんは話した。

■「引退で区切り、選手のようで…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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