米ニューヨーク・タイムズ(NYT)は19日、ジョセフ・カーン氏(57)が6月14日付で編集主幹に就任すると発表した。編集トップの交代は2014年以来、8年ぶりとなる。カーン氏は16年以来、編集ナンバー2の編集局長を務めており、NYTのデジタルシフトを進めてきた手腕などが評価された。
NYTのAGサルツバーガー発行人は起用を発表した声明で、カーン氏について「非の打ちどころのないニュース判断と、世界を動かす力についての洗練された理解がある」と評価した。また、デジタルへの取り組みにも触れ、「世界中の読者にさらなる価値を与えようとするなか、ジョーが描く未来像は我々にとって極めて重要だ」とした。
カーン氏の就任は、現職のディーン・バケー編集主幹(65)が、NYT幹部が引退する年齢に達したことに伴う。ただ、バケー氏は今後も新たな役職でNYTにとどまるという。黒人として初めてNYTの編集トップになったバケー氏が編集主幹を務めた間に、NYTのデジタル購読件数は約100万件から約1千万件にまで増えたという。
カーン氏はダラス・モーニングニュースなどの記者を経て98年にNYTへ入社し、北京支局長や国際報道エディターなどを務めてきた。米国の優れた報道に贈られるピュリツァー賞を、中国の司法制度に関する報道などで2回受賞している。(ニューヨーク=中井大助)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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