パンダのタンタン、中国に帰国へ 震災後の神戸に元気

 神戸市立王子動物園(神戸市灘区)のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」(メス、24歳)が、近く中国に帰国することになった。同園が19日に発表した。同園と中国側で合意していた飼育期間が満了するためで、同園からパンダはいなくなる。新しいパンダの借り受けは今後協議を続けていくという。

 タンタンは2000年、「日中共同飼育繁殖研究」の名目で、オスの「コウコウ(興興)」と来園した。1995年の阪神・淡路大震災からの復興に向け、明るい話題を提供しようと、市が中国から借り受けた。

 初代コウコウは繁殖に不向きとされ、02年に2代目コウコウと交換された。結局、繁殖に成功しないまま、2代目コウコウは10年に死んでしまった。

 当初10年間の予定だったタンタンの飼育期間は延長されていたが、今年7月に契約満了を迎え、帰国することになった。中国・四川省のジャイアントパンダ保護研究センターに戻る予定だが、新型コロナウイルスの影響で航空機の便が手配できず、帰国の具体的な日程は未定だという。

 19日に会見した上山裕之園長は「震災の後、元気づけるために来て、特に子どもたちに愛されてきた。タンタンに感謝したい」と語った。

 同園は新型コロナの感染拡大防止のため、5月31日までは休園の予定。6月1日からは、抽選で市民らから1日2千人の入場者を選んで再開する予定で、帰国するまでタンタンの姿は見ることができるという。

 日本パンダ保護協会によると、タンタンが帰国すると、国内のジャイアントパンダは、上野動物園(東京都台東区)の3頭とアドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)の6頭になる。(足立優心)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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