パンダのタンタン、返還を来年末まで延期 病気やコロナを考慮

鈴木春香

 神戸市立王子動物園(同市灘区)のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」について、今月末だった中国への返還期限が1年延長されることになった。27日、園が発表した。タンタンの心臓疾患の病状や新型コロナウイルスの状況などを踏まえて判断し、中国側と合意したという。

 タンタンは26歳のメスで人間なら70代後半。3月に心臓疾患が判明し、強心薬などの投薬治療を続けてきた。腹部にたまった水を抜いたり、寝室の酸素濃度を上げたりする措置も受けている。園によると、タンタンの病状は安定しているが、運動量が減ったり食欲が衰えたりする様子は続いているという。

 加古裕二郎園長は「来年も神戸で正月を迎えてくれるのは良かった。健康を少しでも回復し穏やかにすごしてもらいたい」と話す。市によると、状況が変化し協議が調えば途中で返還する可能性もあるという。

 タンタンは2000年に繁殖研究目的で中国から来園。昨年7月に飼育期間の満了を迎えたが、新型コロナウイルスの影響で随行する職員らの行き来が難しくなったことなどから暫定的に今月末まで返還期日が延長されていた。

 タンタンの観覧は検査や治療のため一時中止していたが、12月中旬から再開。現在は午前11時~午後2時ごろに見られるという。(鈴木春香)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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