ブドウ畑がバスケコートに 地元企業や個人がスポンサー

 愛知県豊川市のブドウ畑が、みんなで使えるバスケットボールコートに生まれ変わった。トウモロコシ畑が野球場に姿をかえた米国の映画「フィールド・オブ・ドリームス」(1989年)をほうふつとさせる。

 コートを造ったのは、名古屋市のラジオ局「ZIP―FM」ミュージックナビゲーターの小林拓一郎さん(41)。中学時代からバスケットに打ち込み、現在はバスケットボール・Bリーグの会場アナウンスもする。23日のオープニングセレモニーのあと、「地域に根ざして、子どもたちがいろんな大人に育てられたと言ってもらえるような場所になれば」と語った。

 きっかけは2018年秋に父・吉光さんを亡くし、豊川市内にある約2千平方メートルの畑を受け継いだこと。「自由にバスケットをできる場所があればと思っていた。資金面や、僕がいま名古屋に住んでいることを考えると現実的には難しかったけど、父が亡くなり、畑を受け継ぐか売るかという現実問題を突きつけられたときに、初めて真剣に考えた」と話す。

 畑には、ブドウを栽培するためのコンクリート柱が約200本立っていた。18年11月に始めた撤去作業をSNSで公開すると賛同者が増え、「5~10年かかると思った作業が、あれよあれよと進んだ」。

 コート建設などに総額約6千万円かかった。利用料は無料だが、併設するカフェの売り上げだけでは運営費をまかなえない。地元の企業や個人などが「スポンサー」として支え、コートを囲む約50本のフェンスの柱や駐車場の看板にその名を連ねる。「(フェンスの名前プレートは)1本1本、僕がはめていったけれど、これだけ多くの皆様に支えられて成り立っているんだと実感しています」

 バスケット場の名は「グレープ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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