プロ引退の決断におじいちゃんの言葉 「何かを得るときじゃけぇ」

【動画】パラ陸上女子走り幅跳びの中西麻耶さん=上田潤撮影

 長崎と広島、それぞれで被爆した2人の「おじいちゃん」に支えられてきたパラ陸上女子走り幅跳びの中西麻耶さん(38)。昨年7月の世界選手権で銅メダルを獲得し、今夏のパリ・パラリンピックの日本の出場枠を勝ち取った。だが、その3カ月後にプロでの活動を終えると発表。新たな環境でパラリンピックを目指す決断や、「おじいちゃん」への思いを聞いた。

 ――16年間のプロ生活を終えました。変化はありましたか。

 SNSで発表する時は、これで自由にできるんだという開放感が大きかったです。

 それまでは試合で下手をこいたら明日にでも契約を切られるかもしれないし、年齢も重ねてきて新記録も毎回出るわけではないので、周りから「もうだめなんじゃない?」という反応も感じていました。

 さすがに38歳になったら応援してくれないんじゃないのかなとか、東京パラリンピックが終わったらみんな(応援が)引いちゃうんじゃないのかなという恐怖心も持ちながら生活をしていました。

 今はある意味、無責任に陸上ができるようになって、すっきり楽しく毎日練習できています。アマチュア選手として、また違った競技ができるような気がします。

 プロなら跳んでなんぼで、無理をしてでも大会に出ていましたが、そういう陸上中心の生活をやめました。まず社会人としてごはんを食べることから始めないといけないので、講演の仕事とのバランスを取りながらアルバイトするっていう感じです。お金が底をつけば陸上自体やめますし、パラリンピックも自己負担金の金額によっては辞退するかもしれないです。

 ――プロをやめた理由は何ですか。

 プロになったきっかけは、渡…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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