ベトナムに従軍した写真家が見た沖縄「怒りを感じた」

 ベトナム戦争の従軍取材などで知られる報道写真家、石川文洋さん(81)が徒歩で日本縦断の旅を続けている。昨年7月に北海道・宗谷岬をスタートし、東日本大震災や西日本豪雨の被災地などを巡り、写真を撮ってきた。

 先月末、故郷の沖縄県に入った。3日は宜野湾市の米軍普天間飛行場周辺を歩き、4日は04年に同基地のヘリが墜落した沖縄国際大学から基地を望んだ。「住宅密集地の中に基地がある。こんな危険な所は日本中にありません」と話す。沖縄の現状、平和の願いを本土に伝えたいと歩く。

 石川さんの列島縦断は2度目。前回は03年。65歳の挑戦として日本海側を約3300キロ歩いた。今回のルートは太平洋側約3500キロ。

 昨年12月には、旅を中断して代替基地建設現場の辺野古に向かった。国が、県民の反対の声を無視して土砂投入したことに怒りを感じた。抗議活動、土砂投入も写真取材した。

 約10キロのリュックを背負い、デジタルカメラ2台を首に下げる。暑い日差しの下、「基地のない沖縄を」とプリントされたTシャツを着て1日約15キロを歩く。所々で足を止め、感動した光景にシャッターを切る。6日からは摩文仁、ひめゆりの塔など南部戦跡を歩く。ゴールの那覇市には、8日に到着する予定だ。(堀英治)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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