ホテル療養者が訴える過酷で不安な軟禁生活「ここで容体急変したら、助からないのでは」(BUSINESS INSIDER JAPAN)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、厚生労働省は4月23日、軽症者も自宅ではなく、ホテルなど宿泊施設での療養を基本とする、と方針を転換した。埼玉県で自宅療養中の男性が死亡するなど、リスクが指摘されたためだ。

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東京都はすでに4月7日から、PCR検査で「陽性」だった人のうち軽症・無症状の人の宿泊療養を開始。入院先の病院から、もしくは入院せず直接ホテルへ移送し、PCR検査で2回連続陰性になるまで隔離している。

感染者にはもはや誰もがなりうる。この宿泊療養がどんな形で行われているのか。実際、療養中の人に取材した。

熱が下がったらホテル移動リストに

日本経済新聞(4月24日電子版)によると、都は6000室確保を目標としているが、4月24日時点で確保できているのは1558室で、210人が入室して療養中という。

4月27日時点での、東京都の陽性者累計は3947人。そのうち入院中は2668人。この入院中の人数に、宿泊療養に移行した人も含まれる。

Business Insider Japanが東京都の宿泊療養施設の一つ、港区の「東京虎ノ門 東急REIホテル」に滞在するユミさん(仮名)に取材をしたのは4月24日夕方。ユミさんさんが移送されてきて2日目のことだった。

入院から6日目、病院が手配してくれた専用車に乗り、ホテルまでの移動はスムーズだった。しかし、到着から1日も経たないうちに、ユミさんは不安が増大したという。

「ここで容体が急変したら、助からないのではないか」

ホテルでの療養生活なら不便はあっても、少なくとも健康管理はしてもらえる、そう思っていたのだが、実態は自宅療養とさして変わらない、と思えるほどの不安を抱えているという。

ユミさんが感染したのは、おそらく職場だ。同僚に感染者が出て、濃厚接触者となった約1週間後の夜、37.4度の熱が出た。

以降、自宅隔離で過ごすが、5日目になっても熱が下がらない。味覚異常と咳、胸苦しさを感じるようになり、救急で発熱外来に飛び込むと、そのまま入院。PCR検査を受け、入院翌日には陽性が判明した。投薬が始まると熱は下がり、発熱から10日目、入院6日目に病院から「ホテルでの宿泊療養のリストに入れてもいいですか」と打診された。

宿泊療養について一通りの説明を受けた時点では、特に不安はなかった。

「ホテルのほうが家族への感染の心配もない。ベッドが空くなら、その分、他の人のためにもなる」

ホテル行きを了承し、そのまま前述の通り、その日の夕方にホテルに移動した。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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