ワインの醸造家、蔵元の娘と結ばれて めざすは「おいしすぎない酒」

カンサイのカイシャ ここがオモロイ!

 恋をして、人生を変えた酒造会社の社長さんがいます。蔵元の娘と結ばれ、ワインの醸造家から、思い切って日本酒の世界に飛び込みました。原料のコメづくりから始め、会社再生の切り札になる地酒を誕生させました。「目標はおいしすぎない酒を造ること」。意外なことを口にします。

 大阪・ミナミで気の置けない仲間と飲むときは、この店と決めている。通称「裏なんば」と呼ばれる路地裏の酒場「櫛羅(くじら)」。日が暮れる頃には、酔客でいっぱいになる立ち飲み店だ。

立ち飲み酒場「櫛羅」 

大阪市中央区難波千日前14の18。南海難波駅から徒歩約5分。店内はカウンターのみ。店先に立ち飲みスペースがある。年中無休。平日は午後4時、土日祝は午後2時に開店し、午後11時に閉店。日本酒500円~(90cc)、料理は380円~。付きだし300円。

 酒の肴(さかな)がカウンターに所狭しと置かれ、日本酒の一升瓶が冷蔵庫の明かりに照らされている。その一つ、「篠峯(しのみね)」は眼下に奈良盆地を望む葛城山(標高959メートル)の異名から名が付いた酒。口に含むと、フルーティーな香りが広がり、飲み心地が良い。店名の由来ともなった「櫛羅」はまろやかな口当たりで、ついつい飲み過ぎてしまう。店では、奈良県御所市の酒蔵で造られた3銘柄を常時30種ほど置いている。

 「兄ちゃん、どぶろくがお勧めやで」「これ、うまいで。食べてみい」。隣のお客さんから勧められる。見ず知らずでも、すぐに打ち解けられるのが立ち飲み酒場の良いところだ。

 「杜氏(とうじ)にほれ込み、店を開いた」と店主の高田庄司さん(54)。聞くと、この杜氏さん、異色の経歴の持ち主だという。

日本酒が売れない冬の時代、この杜氏は知恵と工夫で難局を切り抜けます。記事後半でたっぷり紹介します。

出身は北海道オホーツク

 葛城山の東の裾野に位置する…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment