三陸道が開通 でも…「美しい夜明け」ではない 組合長の新たな試練

 日の出直後の午前6時47分。1台の大型トラックが、昨年12月に全線開通した三陸自動車道の下安家大橋(岩手県野田村)を通過していった。

 三陸道は、仙台市青森県八戸市の間の沿岸部359キロを結ぶ。災害に弱かった国道45号に代わる幹線道路として、素早い復旧活動や広域流通を可能にすると期待されている。

【連載】色 想う

2011年3月11日、真っ黒な津波が押し寄せ、街は灰色と化しました。目に映る色は同じでも、心に焼き付く色はそれぞれ違います。11年の想(おも)いを「色」に込めて伝えます。

 しかし、橋のたもとでサケ・マスの孵化(ふか)場を管理する下安家漁業協同組合の組合長、島川良英さん(65)は浮かない顔だ。「復興で道路ができて、区切りかもしれない。しかし今は不安しかない」

 震災の津波に加え、2016…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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