予期せぬ妊娠、虐待死…医師が問う「変われない日本の性教育」

 予期せぬ妊娠や、赤ちゃんが置き去りにされる事件の背景には何があるのか。妊娠相談や性教育の実践者らによる日本財団の有識者会議は今年8月、人権教育を基本にした「包括的性教育」の必要性を指摘し、学習指導要領の見直しなどを求める提言書を発表した。会議の座長を務め、一般社団法人全国妊娠SOSネットワーク代表理事で医師の佐藤拓代さんに、会議での議論を通じて感じた日本の性教育の課題を聞いた。

「炭酸水をあてたら…」 偏る性知識

 ――提言のきっかけを教えてください。

 長年、妊娠に関する相談業務に携わってきた関係で、日本財団から声がかかりました。日本における虐待死亡事例(心中を除く)の約半数は0歳児で、背景には若年者を中心とした予期せぬ妊娠が指摘されています。私も妊娠などの相談を受けるなかで、性教育の必要性は日々痛感していました。

 今の子どもたちの性の知識は…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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