京成百貨店雇調金詐欺事件、元社長と元総務部長を詐欺罪で起訴

原田悠自

 水戸京成百貨店水戸市)をめぐる雇用調整助成金(雇調金)詐欺事件で、水戸地検は7日、1月18日に詐欺容疑で逮捕された同社元社長の斎藤貢容疑者(66)=千葉県柏市=と、同社の片岡卓也・元総務部長(57)=茨城県常陸大宮市=の2人を詐欺罪で起訴し、発表した。

 地検は2人の認否を明らかにしていない。捜査関係者によると、片岡元総務部長は捜査段階から容疑を認めており、証拠隠滅や逃亡の可能性が低いなどとして在宅で調べを進めていた。

 起訴状などによると、斎藤元社長と片岡元総務部長は2020年8月25日、同年4~5月の従業員401人の延べ休業日数を2903日分水増しした「1万42日」と記載した虚偽の雇調金申請書を茨城労働局に提出。同年9~10月に2回にわたって雇調金計約1億3265万円をだまし取った、としている。

 捜査関係者によると、片岡元総務部長は、会社の黒字を確保するために、水増しした休業日数で不正受給できる金額を算出した「計画表」を斎藤元社長の指示で作成。片岡元総務部長は不正行為を一時はためらったが、「ばれたら返せばいいと思った」などと考えて実行したという。

 不正は、実際には出勤していた従業員の勤務データを改ざんする形で行われ、片岡元総務部長の指示で、当時の総務部の部下ら3人が入力作業などを担ったとみられる。この3人についても在宅で捜査が進められている模様だ。(原田悠自)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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