人口の5割が「老年」の夕張市 奮闘した「よそ者」市議の思い

 今年の人口動態調査で、65歳以上の「老年人口」の割合が53・5%と全国の市で最も高かったのが、北海道夕張市だ。全国唯一の財政再建団体になってから15年。かつて11万人を超えた人口はこの春、7千人を割り込んだ。東京23区よりも広いこの街で最年少市議の今川和哉さん(33)は、市内で唯一の司法書士で、不動産会社の社長も務める。平成生まれの「よそ者議員」に夕張はどう映っているのか。この街への思いを語ってもらった。

いまがわ・かずや 札幌市出身。北海学園大学法学部卒。在学中に司法書士試験に合格。22歳で夕張市に移住して開業。2014年に不動産会社「夕張開発」を設立。15年の統一地方選で夕張市議会議員に当選し、現在2期目(無所属)。妻と娘の3人家族。

――すごいところに事務所を構えていますね。

 「ここは廃校になる前の夕張小学校です。家賃は月3万円。22歳の時に初めて夕張に来て司法書士事務所を開業しました。最初は市役所そばの夕張商工会議所2階に構えて、その後、こちらに移りました。社長をつとめる不動産会社『夕張開発』の本社もここです」

 ――なぜ司法書士になったのですか。

 「マイペースな性格で、普通の社会人にはあまり向いていないと考えて、大学に入ってから司法書士の勉強を始めました。大学3年の時に受けた試験で合格しました。当時20歳で、その年度の試験では全国最年少でした。4年生になり司法試験を目指して法科大学院進学も考えましたが、実家に余裕がなく、すでに奨学金を受けていたこともあり諦めました。そして札幌市内の大手司法書士事務所に就職しました」

 ――夕張に来るきっかけは?…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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