人数多いだけが吹奏楽じゃない 小編成だから表現できた奥深い世界

 大編成に引けを取らない迫力ある表現から、オペレッタやミュージカルの世界の洒脱(しゃだつ)さ、室内楽曲の緻密(ちみつ)な世界まで。小編成の部は、各バンドの楽器編成や特色にあわせた選曲で、より個性的な演奏が聴けるのが魅力だ。20日、京都市左京区の京都コンサートホールで開かれた第72回関西吹奏楽コンクール(関西吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)には、京都府内から高校2校、中学3校が出場した。

 府代表の京都産業大付属は、日本の漁船が米国の水爆実験で被曝(ひばく)した「第五福竜丸事件」を題材にした「ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~」を演奏し金賞を受賞した。「音楽の演奏だけでなく、曲の持つ内容をどう表現するか、ひと夏をかけてしっかり取り組めるものを」と考え選んだという。大編成用の曲だが、少人数で各パートをカバーし合い、波紋のように広がる被曝の恐怖や、祈りを思わせる響きを表現した。

 クラリネットの3年宮野桃果…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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