人間の欲を表す文字ちりばめ…108人で縫った煩悩袈裟

 袈裟(けさ)のパーツを、煩悩の数である108人が縫いつないで、一つの大きな袈裟を作るワークショップが、京都市内の法衣店で開かれている。その名も「108人でつくる煩悩袈裟」。参加者に仏教に関心を持ち、煩悩について考えてもらうのが狙い。完成すれば、実際に法要で僧侶に着てもらう予定だという。

 「直七法衣店」(京都市下京区)の4代目店主・川勝顕悟さん(37)と、浄土真宗本願寺派の僧侶、唐溪(からたに)悦子さん(27)=兵庫県尼崎市=が企画した。大小さまざまな布を足踏みミシンや手縫いでつなぎ合わせ、最終的には縦55センチ、横150センチほどの袈裟を完成させる。生地は西陣織で、薄い紫。若い女性にも仏教を身近に感じてもらおうと、「明るくてかわいい色」にしたという。

 仏教では、人間の心身をわずらわし、悩ませる「煩悩」は108あるとされる。なかでも、自分の欲するものに執着し、必要以上に求める「貪欲(とんよく)」、怒ったりねたんだりする「瞋恚(しんい)」、真意に対する無知の心「愚痴」が三大煩悩とされることから、袈裟は「よくばる」「おこる」「うらやむ」「なまける」の文字がちりばめられたデザインになっている。

拡大する川勝顕悟さん(左)から手ほどきを受ける参加者のキサブローさん=京都市下京区福本町

 参加者は、ツイッターやSNS…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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