人類の転機、土器の誕生 「縄文」の夜明けは津軽から始まった

世界遺産 縄文遺跡をゆく⑥ 大平山元遺跡

 一昔前までは「日本で一番古い土器は」と聞かれれば、神奈川県の夏島貝塚の土器と答えるのが、一般的だった。それを覆したのが青森県の大平(おおだい)山元(やまもと)遺跡で出土した縄文土器である。

 放射性炭素年代測定法によれば、今から約1万5千年以上前のもの。世界的にみても、中国の遺跡で確認されている約2万年前の土器に次ぐもので東北アジアでは最も古い。

 大平山元遺跡は津軽半島の中ほど、青森市から40キロ北の外ケ浜町にある。

 車で行くと1時間弱。公共交通機関を使うなら、JR青森駅から津軽線に1時間ほど乗り、大平駅で降りるのがよい。駅からは徒歩で10分ほどの距離だ。

 外ケ浜町世界遺産対策室の駒田透・室長補佐兼学芸員によると、遺跡は縄文時代草創期の遺物が多く出土する第1地点(Ⅰ遺跡)、旧石器時代の遺物が多く出土する第2地点(Ⅱ遺跡)から構成されている。2020年からは、そのうちの第1地点の整備が先行して行われている。「最終年度の今年は園路の整備と遺跡が営まれていた当時の植栽の再現を予定しています」

 遺跡があったのは蟹田川の河岸段丘の上で、標高は24メートル。遺跡の周辺では食料資源となるサケやマスのほか、石器に使う良質な石材も採取でき、この地で暮らした後期旧石器時代~縄文時代草創期の人々にとっては、暮らしやすい環境だったことがうかがえる。

 土器や石器は、南北24メー…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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