仕事が減るのを覚悟するか「増税」か インボイス、悩める個人事業者

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高田正幸 前田健汰

 「円滑な経理のためにインボイス(適格請求書)登録をお願いします」

 フリーランスのイラストレーター、bomiさん(41)が常連の取引先であるプロダクションからこんな内容のメールを受け取ったのは、昨年3月のことだった。

 「お願い」であって「義務」だとは書いていない。ただ、bomiさんは「登録しなかったら、きっと切られてしまう」と受け止めた。

 bomiさんを含め、イラストレーターの多くは年間の売り上げが1千万円以下の「免税事業者」。インボイスが発行できず、このままでは税負担が発注業者にのしかかる。

 100人超のイラストレーターと業務委託をするプロダクションが全員分の税負担を受け入れられるわけがない。bomiさんはそう思う。

 デザイン学校を卒業後、ゲーム会社などを経て、2006年からフリーランスとして漫画やゲームのイラストを手がけてきた。月刊誌で連載を抱えたこともある。

 ただ、それでも年間所得が300万円を超えたことは少ない。小学2年の長男と保育園年長組の次男を抱えた生活費などを考えれば心もとない額だ。近ごろの物価高も家計に重くのしかかっている。

 インボイス制度は、そんな中で始まる。

10月1日にインボイス制度が始まります。取引先に正確な消費税額を伝えることが求められますが、開始が目前に迫った今も不安の声が上がります。何が問題なのか。制度に関わる様々な立場の事業者を取材しました。

 インボイスを発行するために…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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