仕事人間、主夫になる 息子の「嫌な部分」と向き合った

 千葉県在住の中島弘幸さん(40)は3児の父親で、家事や育児を中心的に担う主夫です。

 元々は中高一貫校の教員で、バスケットボール部の顧問。根っからの「仕事人間」でした。妻は公立中学の教員で、産休と育休を繰り返してきました。4年前、妻の職場復帰にあわせ主夫に。なぜ? 何を感じたのでしょうか。

 仕事と家庭の両立に悩む男性を通じ、「男は仕事」のような固定的な性別役割分担の意識など、背景にある課題を考える「#父親のモヤモヤ」企画の一環で、中島さんにインタビューしました。朝日新聞ポッドキャストでお聞き下さい。主な内容は次の通りです。

・「仕事人間」が主夫に

・「導く」感覚が抜けずに子育て

・主夫の苦労に妻は「でしょ!」

Apple Podcasts や Spotify ではポッドキャストを毎日配信中。音声プレーヤー右上にある「i」の右のボタン(購読)でリンクが表示されます。

Q:「仕事人間」だったそうですね。

中島:大学卒業後、母校の私立の中高一貫校に、体育教員として採用され、以来14年間勤めました。「仕事人間」でした。土曜日も授業があり、日曜日は顧問をしていた部活です。「週7日勤務」が当たり前でした。

 そんな生活でしたから、当時、たまに土日にオフがあると近所の方に「久しぶりに見たわ」なんて言われました。でも内心は、父親として「働いている」ことをどこか誇りに感じてもいました。

母の死 妻の「主夫はどう?」に衝撃

Q:「男は仕事」のような意識でしょうか。私自身も、まだどこにあるのかもしれないです。それがなぜ、主夫に?

中島:きっかけは、一つではありません。ただ、大きかったのは、今から8年前に母親が亡くなったことです。難病だと判明してから、1年くらいであっという間にいなくなってしまいました。「忙しくしていることが親孝行」と思っていました。あの生活でよかったんだろうか、と思うようになりました。父親はがんを患っています。これからどうしようかと思いました。

 そうして、妻に相談したら「主夫はどう?」と言われたんです。

 衝撃でした。ものすごい抵抗…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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