会津木綿の着物でオシャレ リカちゃん「生みの親」のふるさとをPR

力丸祥子

 近年は大人にも人気の着せ替え人形「リカちゃん」が福島県のPR役を担うことになった。10日から、県産品の魅力や観光地を旅する様子をSNSで発信している。開館30周年を迎えたテーマパーク「リカちゃんキャッスル」が県中部の小野町にある縁で、コラボが実現した。

 伝統工芸品の会津木綿で仕立てた着物や、川俣シルク製のスカーフとスカート――。浜通り、中通り、会津の県内3地方にちなんだアイテムを身につけたリカちゃんが9日、福島県庁でお披露目された。

 白河だるまなど県内各地の工芸品の職人たちがリカちゃんをイメージして手がけた作品も紹介された。大堀相馬焼には持ち手の近くにリボンがあしらわれ、会津絵ろうそくにはリカちゃんが好きなバラが描かれるなど、伝統とリカちゃんが共鳴し合う逸品に仕上がった。

 いずれも非売品だが、12月末まで東京や名古屋などの百貨店を巡る。8月10~15日は東武宇都宮百貨店(宇都宮市)で展示される。

 10日からは公式HPや、インスタグラムとX(旧ツイッター)のアカウントを新たに設けた。「#リカちゃんのふくしま日記」で情報を更新し、名産のモモや海産物などのおいしさを写真などで伝えるという。

 リカちゃんは1967年に誕生。生みの親で大手玩具メーカータカラ創業者の故・佐藤安太氏が近くの沢渡村(現いわき市)出身だったことから72年にタカラ福島工場ができ、93年に子どもたちも職人の手仕事を見学できるキャッスルに衣替えした。

 キャッスルを運営するリトルファクトリーの近藤洋之社長は「リカちゃんを通して、県の風土や伝統技術を全国に伝えてきたい」と語った。(力丸祥子)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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