保育、継続のためにどうするか…悩み抱える現場、第7波への対応は

 子どもたちが過ごす保育園などにも「第7波」の感染拡大の影響が及んでいる。社会経済活動などに配慮し、濃厚接触者を特定しないとする自治体があるなか、園の関係者は運営の継続と感染防止対策とのはざまで頭を悩ませている。

 「園児が1人でお昼寝している部屋もある。今月初めは普通の保育園だったのに……」

 東京都葛飾区にある「キャンディパーク保育園」では新型コロナの感染者が続出し、園内の風景が一変。武藤大助園長は、あまりの変わりようを嘆いた。

 区内の4園で計195人の園児を預かっている。今月11日から22日までの2週間足らずで園児26人、保育士14人の感染が判明した。特に感染者が多かった2園は19日、休園に追い込まれた。

 同園では保育士の感染が判明した場合、濃厚接触者となる園児を特定し、登園を控えてもらっている。11~22日に濃厚接触者となった園児は約60人だ。ただ、「濃厚接触者の特定をやめれば、さらに園の運営は苦しくなるだろう」と武藤さんは話す。

 保育園の維持に欠かせないのは、保育士だ。園児の人数に応じ、国や自治体が求める保育士の人数を配置しなければならない。保育士が感染したうえ、濃厚接触者が特定されずに登園を控える園児が少なくなれば、保育士不足に陥って休園せざるを得なくなる――というのが武藤さんが抱く不安だ。

 「もともと園児と保育士が近距離で触れ合う保育園では、感染が広がりやすい。感染が拡大しているときに、濃厚接触者の特定をやめるべきではない」と訴える。

 自治体によっては、保育園などでの濃厚接触者を特定しない方針を打ち出している。千葉県は21日、感染者が確認された際の保健所による濃厚接触者の特定について、保育所(保育園)や幼稚園などでは実施しないと発表。感染者との接触を理由に園児が登園できないと医療従事者を含む保護者の就労が制約されることがあるため、「社会経済活動への影響を小さくできる」(熊谷俊人知事)などとした。

「きょうだいが陽性だが無症状、預かってほしい」

 一方、こうした動きに対し…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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